風呂の棚はいらない?お風呂の棚、むしろない方が快適です。

お風呂の棚、むしろない方が快適です。
〜“あるのが当たり前”を疑ってみると見えてくるもの〜
こんにちは。一級建築士として住まいの設計に携わっている中で、ありだなと考えているのが「お風呂の棚、なし」という選択肢です。
「え、棚がないとシャンプー置けないじゃん」と思われたかもしれません。
でもこれ、実際にやってみるとなかなか快適なんです。
今日はそんな「棚なしバスルーム」のすすめを、リアルな理由とともにご紹介します。
■ 棚は便利だけど…意外と“汚れの温床”です

お風呂の壁に備え付けられている棚。
使い始めはたしかに便利です。ボトルも置けるし、石けんや洗顔フォームもさっと手が届く。
でも、時間が経つにつれてこうなってきませんか?
- ボトルの底にピンクぬめり
- 棚の端に水垢とカビのライン
- 掃除しようと思っても外せないから面倒
- 気づけば“何となく置いてるもの”が増えてる
そう、掃除しにくい・汚れやすい・物が増えるの三重苦なんです。
■ 棚がないと「掃除がラク」「空間が広く見える」

一方で棚をなくしてみるとどうなるかというと…
- 棚の裏やスキマにカビが生えない
- 壁がスッキリして掃除がササッと終わる
- 見た目が広く、ミニマルな印象に
- “置きっぱなし”がなくなって自然とモノが減る
実際、棚をつけなかったお施主様からは
「全然困らないし、むしろ気持ちいい」
「ボトル類はマグネットラックで十分」
といった声が多く聞かれます。
■ 「代わりにどうするの?」の答え:浮かせる収納

棚をなくしても、収納がゼロになるわけではありません。
今は市販のマグネット式ラックやフック、浮かせるボトルホルダーが充実していて、実用性はむしろアップしています。
- 使わないときは取り外して乾かせる
- 好きな高さに付けられて、家族ごとに使い分けもできる
- 汚れてもすぐ外して丸洗いできる
つまり、「掃除しやすさ」と「必要な収納」を両立できるんです。
■ 棚がないと、シンプルに“気持ちが整う”

暮らしてみると感じるのが、「棚がない=余計なものを持ち込まなくなる」ということ。
気づけば何年も前の使っていないトリートメントが残ってたりしませんか?
棚があると、つい“置けてしまう”から、物も気持ちも散らかっていくんです。
棚がないと、そこに置くには“意図”が必要になります。
その分、バスルームの中も、自分の暮らしも、少しだけ整っていくような気がします。
■ まとめ:「あるのが当たり前」を手放してみる価値
お風呂に棚があるのは当たり前。
でも、その“当たり前”を疑ってみると、意外な快適さが見えてきます。
もちろん、全ての人にとってベストとは言いません。
家族構成や使い方によっては、必要なこともあるでしょう。
ただ、「なくてもいいかも?」と考えてみるだけで、
収納の考え方も、掃除の習慣も、ちょっとラクになるかもしれません。
「使いやすさ=設備の多さ」ではない時代。
すっきりと、気持ちよく暮らしたい方には、“棚なしバスルーム”おすすめです。