いきなり土地探しをしても上手くいかない理由

土地探しからいきなりはじめても失敗します
新築住宅を建てたいと考えた時に何から始めますか?
土地をすでにお持ちの方は別ですが、土地探しから始める方はまず希望に合った土地を探さないと家作りが進められないと考えて下のように進める方が多いです。
よくある土地購入の手順
土地の検索 ⇒ 土地現地見学 ⇒ 土地の購入申し込み ⇒ 土地の契約 ⇒ 住宅会社の選定 ⇒ 建物プレゼン ⇒ 土地の契約 ⇒ 建物工事着工
しかしこの方法はよくある失敗パターンです。

自己資金が潤沢にありローンを使わない方はこの方法でも問題ありませんが、ほとんどの方は住宅ローンを利用されるのでその場合は先ほどの順番だと失敗する可能性が高いです。
理由としては土地を購入してから建物の打ち合わせに入っているからです。
すでに土地は買っている為、建物に使える予算は限られています。
そしていざ建物の打ち合わせがはじまり、その中で理想の家をかなえようとすると建物の予算が膨れていき予算オーバーになる事が多いです。
結果として我慢して理想とは違う家を予算内で建てるか、無理をして予算を引き上げて将来に不安を抱えながら生活を送る事になります。
そしてもう一つ失敗する理由があります。
それは気に入った土地をみつけると売主さんに購入意思を表明する【買い付け】という手続きを入れますが、買い付けをいれると家作りは突然に加速度的に始まります。
土地の買付から契約まで通常だと1ヵ月程度しか待ってくれません。
その間に住宅ローンの手続きを早急に行う必要があるため、住宅会社の打ち合わせなどの家作りを大急ぎで進める事になります。
一生に一度の家作りをそんなに急いで進めて後悔しない家が建てられるはずがありません。
それを回避するには土地の買付の段階で、自分の理想の家を建てるにはいくらくらいかかるのかを把握している必要があります。
おすすめする土地購入手順
資金計画 ⇒ 住宅会社の選定 ⇒ 建物プレゼン ⇒ 土地選び ⇒ 再資金計画 ⇒ 土地の購入申し込み ⇒ ローン事前審査 ⇒ 土地の詳細調査 ⇒ 建物再プレゼン ⇒再々資金計画 ⇒ 土地建物の契約
まず資金計画から、そして住宅会社をきめる

まずは資金計画から
まずは資金計画をおこないます。
世帯収入,月々の支出,将来かかるお金の事などを分析して月々いくらローンが払えるのかを明確にします。そうすると全体の予算を出すことができます。
予算は【銀行が貸してくれるお金】ではなく【無理なく返済できるお金】から決めるべきです。
そのためにライフプランを行う事をおすすめします。
例えば弊社では外部からライフプランナーを呼びお客様のライフプランをして頂いています。
次に住宅会社の選定
よく【複数の住宅会社にプランを書かせて概算見積もりを出させて相見積もりをするのが失敗しない方法】などと書かれていますが、これはお客様と住宅会社の双方にとって無駄な時間です。
複数の住宅会社を検討する事は必要ですが、経験上気に入った工務店を探してそこに依頼する方が結果的に満足できる家が安く完成する事が多いです。
会社ごとにこだわりや仕様が異なるのでご自身にあった会社を見つけてください。
建物の打ち合わせ
土地がないと建物の打ち合わせができないという事はありません。
もちろん最終的には土地の事を考慮した建物を設計しますが、先に建物の打ち合わせを進める事で希望を整理できますし、要望を詰め込むとどれくらいの大きさの家になるのかという事のイメージができます。
それをもとに大体の金額もわかります。
ライフプランで予算をはっきりさせて、建物の予算感が分かると土地の予算がでてきます。
全体の予算ー建物の予算=土地の予算
ここまでしてようやく土地選びにうつれます。
全体の予算も建物の金額もわかっていない状態では検討項目が少なすぎて正しい判断ができません。
買付を出すときも家の打ち合わせはすでに進んでいるのでその後も余裕をもって進められます。
100点の土地はない
駅から5分以内で静かで大きな公園があってスーパーも近くに合って緑も多くて、しかも値段が安い、、、といった100点の土地はありません。
あったとしても予算に収まらない高額な土地です。
土地の値段は実勢価格に基づいて設定されるため周辺よりも安い土地がでてくることはまず期待できません。
土地だけでなく建物と合わせて合計で100点を目指すくらいがちょうどいいです。
また水道引き込みの状況や法律による制限などみただけでは分からない要素もあるため土地を探すときは住宅会社と一緒に見る事をおすすめします。
まとめ 土地探しの前にやる事がたくさんあります
まずはライフプラン。次に住宅会社を決める。次に建物の打ち合わせ。そして土地を探す。
事前に希望の建物が入る大きさである事と予算がはっきりしていれば土地を買う時にも迷わず判断できます。
土地を先に探すと土地ばかりに目が向いてしまって家の事についてはあと回しになるのでお勧めしません。
100点の土地はないので土地と建物合わせて100点を目指しましょう。