【標準仕様】新築注文住宅の断熱にセルロースファイバーを使う理由

セルロースファイバーを断熱材の標準仕様として使う理由
脇田工務店の新築注文住宅の断熱材の標準仕様はセルロースファイバー(通称セルファイ)です。
新聞紙や段ボールなどの紙をリサイクルしてふわふわに加工したものにホウ酸を混ぜた断熱材です。
袋入りグラスウールや吹付断熱を使うハウスメーカーや工務店が多い中でなぜ脇田工務店がセルファイを標準採用しているのかご説明いたします。
断熱材の工法の種類
住宅の断熱材の工法には【外張り断熱】と【充填断熱】の2種類があります。
●外張り断熱・・・柱の外で断熱材を取り付けて断熱する方法
●充填断熱・・・柱と柱の間の壁の中に断熱材を入れて断熱する方法
セルロースファイバーは充填断熱で使用する断熱材になります。
さらに充填断熱には下記の工法があります。
●充填工法・・・グラスウールなどの断熱材を柱と柱の間に入れていく工法
●吹き付け工法・・・液状の断熱材を柱と柱の間に吹き付け発砲させスポンジ状に変化させる工法
●吹き込み工法(ブローイング工法)・・・細かい棉状の断熱材を柱と柱に吹き込んで断熱する工法
このうちセルロースファイバーは吹き込み工法になります。
そして弊社の施工エリアでは、ほぼ吹き込み工法=セルロースファイバーとなります。
セルロースファイバーには【防音性】や【防炎性】や【防虫性】等他の断熱材よりも優れた性能が沢山ありますが、採用の一番の理由としてはこの吹き込み工法で充填断熱を行いたいからです。
吹き込み工法こそが最も信頼ができる断熱工法だと考えています。
吹き込み工法が最も信頼できる断熱工法と考える理由

なぜ吹き込み工法が信頼できる断熱工法かを説明いたします。
断熱材の施工で大事なことは隙間がないように、均一に施工する事です。
隙間があると断熱の効果が落ちて、計算通りの断熱性能にならないからです。
そこに注目して各工法の説明を改めて記載いたします。
●充填断熱・・・基本的には大工が施工します。筋交いの部分やアンカーボルトの金物部分にあたる断熱材をカットしたり、角まできっちりと隙間がないように断熱材を入れる必要があります。
グラスウール等の棉状の断熱材では押しつぶされていたりすると本来の性能が発揮できないため無理に詰め込んだりしないように施工する必要があります。
充填断熱はかなり丁寧な施工が必要な工法で、断熱性能が大工の腕や丁寧さに大きく左右されます。
●吹き付け断熱・・・断熱の専門業者が施工します。高断熱を売りにしている住宅会社でも良く採用されています。厚みが均一になるように施工されていることが大事ですが、作業する職人の腕に左右されます。さらにきっちりと施工できているかが施工後に確認できない事もデメリットと考えています。
数カ所のポイントで厚みのチェックをしますが、チェックしていないポイントで厚み不足があっても確認できません。
●吹き込み断熱・・・断熱の専門業者が施工します。柱の室内側の面にシートをつけて柱間に吹き込みを行います。棉状の断熱材が隙間の隅々まで入りますので角やボルトの周りや複雑な形状にも安定的な施工ができます。シートがパンパンになるように吹き込みますのでしっかり施工されたことを目視で確認する事ができます。
断熱材で重視しているのは安定的な施工精度

いくら計算上で断熱性能がよくても現場できちんと施工されていなければなんの意味もありません。
断熱の施工精度については施工がはじまってから第三者機関にチェックされることは基本的にないのでできていなくても監督しだいでは見過ごされてしまいます。
なので『常に』『だれが』施工しても計算通りきっちりと断熱性能がだせる事が重要だと考えています。
そういった安定的に高い施工精度がだせるという点でみると
吹き込み断熱 > 吹付断熱 > 充填断熱
の順だと考えています。しかし充填断熱は施工する大工の腕に左右されますので、断熱の事を理解して丁寧に施工できる大工が常に現場に入れるようなら吹付断熱よりも充填断熱の方が安定的に施工できるといえると思います。
いずれにしても施工者の力量になるべく左右されずに、きっちりと施工できて計算通りの性能が出せることが大切だと考えていますので脇田工務店ではセルロースファイバーによる吹き込み断熱を標準仕様としています。